【DAY21:Madrid 古都トレド遠征】
マドリッドから南に70kmほど離れた街、古都トレドに小さな旅をしてきました。
小雨降るマドリッドを離れAvantに乗って30分の旅。アトーチャ駅まで地下鉄で向かう。前日にも使った路線だから最初に乗る駅にはもうエレベーターないってのも重々承知で、時間に余裕を持って出発。無駄に時間を食ってようやく手にしたチケットを握り締めて電車に乗り込んだ。もちろんチケット売り場であれだけ手助けはいりませんって言っただけあって乗り込むときにもなんのサービスもなかった。
車窓の景色から建物が消えて、広々としたオリーブ畑が流れていった。
トレド駅に到着。どんよりと曇ってはいるけれどとりあえず雨は降っていない。前夜の予習では駅からトレドの街までは直線距離にして1キロくらいだったから、歩いていけるだろうと思い、駅前から出ていたバスには乗らず、タホ川を渡ってソコドベル広場に向かうことにした。
雨がぱらり。あれ、バスに乗ればよかったか・・・。
タホ川を渡る。平和な眺めだった。
街に少し近づくと、あれ、めっちゃ急勾配・・・。やばい。
やっぱりバスが正解だったんだと思うが後の祭り。ふもとのカフェで一日過ごす案が浮上する。
とそこにバス乗り場があった。ソコドベルに行くか聞いたら行く!と。助かった~とローカルバスに乗り込む。自然の山を利用した要塞都市だっただけに傾斜が半端ないので、バスの中でもあれ~と体が傾いて必死でつかまる。バスは狭い通りを器用に通って、広場に到着。
トレドはとりあえず遠景だけでも楽しめればいいというスタンスで来たので、がたがたで坂道ばかりの街中はあまり移動する気はなく。まずは広場のベンチで昼寝!!幸い雨は降りそうで降らず、つまり暑くもなくて、空を眺めているのがちょうどいい。
しばらく休んでから、美術館に入ることにした。エルグレコの描いた作品がおいてあり、かつ無料、トイレもあるだろうということで。
ところがこの美術館が見つからない。トレドの駅で観光客用の地図を買ったんだけどイラストはすばらしいんだけど、いまいち実用性に欠けていたのだ。ちゃんとしたガイドブックもなかったので、しばし美術館さがしでうろうろしてしまった。うろうろしてると、すばらしい景色が目に飛び込んでくる。
美術館は実は広場からそう遠くなく、うろうろする必要はなかったのだけど、まあ景色がいいのでOK。
El Greco、後世に残った名前が通称名の「ギリシャ人」って、本人はそれでいいんだろうか。展示作品の説明が気はスペイン語だけなのがつらい。宗教画なんてぜんぜんわからないのに・・・。
美術館の次はカテドラルにいってみた。最初に入った入り口はどうやら本来の参拝者向け用だったらしく、入った先が柵で囲まれていてそれ以上行かれなかった。無料で入れる部分はその小さなスペースのみ。もっと見たいと思うとちゃんと入場料を払って別のところから行かないとだめだった。がたがた道を巨大な聖堂をぐるりと回って進んで、ようやく到着。
カテドラルはとにもかくにも重厚で巨大でこれまで千年以上の間にいったい何人の人間がここにかかわってきているのだろうと思うとが気が遠くなった。聖堂内は撮影禁止。もし何か撮影したらこの世のものではないものが写りそうです。
お昼ごはんは適当にレストランに入る。内陸にあってかつ山(丘だけど)の上にある街でなぜかシーフードをメインにしてる店に入ってしまった。セットのメニューが外に書いてあって値段も普通な感じだったし、なにより坂道を行きつ戻りつするエネルギーがなかった。
セットを2つ頼む。前菜とメインが数種類の中から選べる。カスティージャ地方のスープとタラ、前菜もうひとつなんだっけ・・・と子豚の丸焼き。スープは塩気が強く豆とか野菜がごったり。どこか懐かしい、どっかで食べたことのある味。子豚の丸焼きはセゴビア名物。メニューには単に焼き豚としか書いていなかったけど、きっと子豚が出てくると思って頼んでみたらビンゴ。足とでん部がこんがり焼かれて出てきました。小さな小さなしっぽつき。生後3週間くらいなのかなあ・・・まだ脂肪なんてなくて臭みもなくて、確かにいい味だったけど、切なくて写真に撮れなかったです。
満腹になって外に出ると晴れ間がでている。とたんに暑くなる。
サント・トメ教会へ。教会内部へはハハだけがはいり、私は外のベンチでお昼寝2。近くにエルグレコの家もあったのでエミコが見に行くけど改修中で入れず。
サント・トメ教会近くには象眼細工を扱ったお土産やさんがいくつかあったので、シエスタが終わって午後の開店をしたところに入ってみた。ピアスを購入。
さて、そろそろ夕方の電車に乗るために、まずは広場に戻らないと・・・だけど、そこまで坂道を行くのもきついよなあと前途にため息をついていたら、1台のタクシーが通りかかった。一般のタクシーではなくて車いすが積み込めるそれ専用の車だ。タクシーを止めてみる。駅までいけるかと聞けば、行ってくれると。運転手は「呼んだ?」と聞くので「違う。偶然。」
そんなわけで広場に戻ることもなく、その場でタクシーに乗れて、しかもその分時間に余裕もできたので「パノラマで景色を見たい」と伝え、トレドの街を見渡せるところに連れて行ってもらうことにした。
運転手さんはとっても丁寧に建物を説明してくれる。ローマ時代の橋も残っている古い古い街。遠くから見ると、川から丘の上まで要塞をめぐらせ、これなら確かに「守られている」という感覚になるだろうねえ。カテドラルや軍隊博物館がどーんと居座っていて、遠くからでも存在感たっぷり。
いいポイントではタクシーから降りて写真撮影。お見事な景色を堪能して、トレド駅に向かった。
駅でアイスクリーム休憩。スペインのアイスはおいしくない。ヤシ油の味。
駅は古都の入り口を意識してきれいなステンドグラスが楽しめます。
晩ご飯はアパートでパスタ。イベリコハムがほんとうまい!!!
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