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2023年10月16日 (月)

初秋の山梨へ 甲府一泊旅2/2

朝が来た。6時になる。おはよう。ホテル裏の湯村岳が姿を現した。

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みなさん、朝風呂へ。貸切風呂は温度が低めなので、お子たちはそちらへ。夕べお湯に入らなかった坊もここで肩まで入ることができた。飲泉ができるというので、私はお風呂に入る代わりに温泉をすする。特別なクセはないけどほのかに香るミネラル成分。

朝ごはんはホテルの食堂でバイキング。さらっと目を走らせるとなかなかの品揃え。お客さんの数もそう多くはなくて、会場は結構静か。坊が走り回ろうとするのを阻止しながら、銘々好きなものをお皿に載せる。八ヶ岳の牛乳がおいしい。地場産ハムやソーセージもおいしい。よく煮込まれた野菜たっぷりのほうとうもおいしい。普段の朝ごはんの何倍もを食べて満腹。基本、牛乳で育っている坊だけど、ストローじゃないと頑なに牛乳に口をつけようとしないので、なんとかストローを探し出したら一気飲み。スマホでYouTubeを見せながらのご飯は現代っ子そのもの。YouTube見せるとそちらに意識がいって口に運ばれた物が多少は入る仕組み。そうじゃないと何も食べない。

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10時、チェックアウト。外の天気はだいぶ雲が上がって良い雰囲気。一路、昇仙峡へ向かうことにした。

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ホテルからは20分ほどで山に到着。切り立った岩山がそびえ立つ。

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散策する?とお嬢を誘うもすげなく却下され、昇仙峡グリーンラインを車で走って仙娥滝へ。お嬢、滝見に行く?と聞くも興味なし。爽やかな山に来ても自然の中で遊ぶことにまだ全然目覚めていない。母と妹で滝を見に行く。

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私も滝へと流れ落ちる川の音を聞きながら、水晶やワインを扱う店を冷やかしに行く。試飲したぶどうジュースがとってもおいしい。

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お子たちを車から降ろし、ロープウェイへ。通り沿いには古くからやってそうなレトロな土産物屋さんや食事処がいくつか立ち並んでいる。全体に煤けた感じがする。

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昇仙峡ロープウェイ、中に車いす用トイレはあるらしいが、外階段ががっつりあってそもそも入れない。下調べ時に乗り場も階段のみって分かっていたから行くつもりもなかったけど、世にどんなに最新の技術があって解決できることでも、行き届くことは稀よねって思う。少数派は黙って去るのがフツウ。電光掲示板に「パワースポット!!」という字が流れるのを眺めてロープウェイ組と分かれると、母と私で近くにあった水晶の博物館クリスタルサウンドに入る。

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ローズクォーツきれいね。アメジストいい色ね。

おさらい。
クォーツ=石英。二酸化ケイ素(SiO2)の鉱物。六角柱状のきれいな自形結晶をなす。
①結晶質:結晶が単独の個体で存在して肉眼で見える。
・水晶(ロッククリスタル):石英の自形結晶をなしたもので無色透明のもの
・紫水晶(アメジストorアメシスト):鉄イオン。紫外線に曝露すると褪色する。
・黄水晶(シトリン):鉄。紫水晶を加熱すると黄水晶になる。
・紅水晶(ローズクォーツ):チタン
・煙水晶(スモーキークォーツ):アルミニウムイオン
・黒水晶(モリオン):モリオンはスモーキークォーツのドイツ語読みでスモーキークォーツが受けた放射線量が増すにつれて黒くなったもの。
②多結晶質:小さな結晶の集合体。
・玉髄(カルセドニー):石英の非常に細かい結晶が網目状に集まり、緻密に固まった鉱物の変種。透明または半透明で、色は白・灰・淡褐・赤・緑色など、含む不純物により異なる。
・瑪瑙(アゲート):縞状の玉髄の一種で、オパール(蛋白石)、石英、玉髄が、火成岩あるいは堆積岩の空洞中に層状に沈殿してできた、鉱物の変種
・虎目石(タイガーアイ):リーベック閃石(角閃石族に属する鉱物)の繊維状鉱石であるクロシドライト(青石綿)に石英が染み込んで硬化、酸化して茶色くなったしたケイ酸塩鉱物
・鷹目石(ホークスアイ):クロシドライト(青石綿)に石英が染み込んで硬化し、ほとんど酸化せずにクロシドライト本来の灰青色を保持したもの

*オパールは二酸化ケイ素 (SiO2) が、低温で水分を含みゆっくり固まったために原子配列が規則正しくない非晶質のもの

山梨は乙女鉱山で明治〜昭和時代に水晶を採掘、1981年閉山。鉱山跡地は荒れてそうな感じだ。山梨県の水晶鉱山跡について

人気のないクリスタルサウンドで朽ちることのない石を眺め、展示ホールを出ると、特に販売スタッフもいない、段ボールや掃除用品などが雑然と積まれたエリアにいくつもの大きな水晶が値札を付けられている。値札の字はすっかり色褪せている。

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100万円。

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ロープウェイ組はまだ戻ってこないので、郵便局に入ってハガキを1枚書いて投函する。

先にお昼済ませるか、とやってそうな食堂、昇仙館に入る。気持ちの良い天気なので外のテーブルにつく。

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山菜そば800円。あ、おいしい。

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ロープウェイ組もやってきて合流。

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なんとも言えないデザインの噴水。てっぺんに屹立する水晶、ハートのオブジェクト。

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さて、このまま帰ってもいいけど、帰るべきだけど、もう少しどこかに行きたい。山を見たい。ということで、峠越えして韮崎を走り北杜へ。

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道中の景色がブラボー。雲がかかってるところがあって八ヶ岳山頂は見えないものの富士山はどーん。ぶどう畑どーん。山間の田んぼはまだ稲刈り前だ。

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4時、八ヶ岳高原大橋に到着。川俣川渓谷にかかる高さ100メートル、全長490メートルの橋は渡ると高所恐怖症で足がムズムズする。ここで呼吸器のバッテリーを交換。

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最後に小淵沢の道の駅に向かい、そこのインターから高速に乗ることにした。坊がしきりに「山行く?山は?」と言っている。山歩きできるときに寝てたからね・・・。ドライブで見てるだけじゃ山に行った感はないよね。

5時、いざ帰路へ。中央道にところどころ渋滞を知らせるマークがつく。遠回りでも東名にする?と迷ったけど、中央道にした。標高のある小淵沢から長い長い下り道。夕暮時の富士山がほんのり赤い。談合坂SAに寄る。日が暮れた。

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前方の渋滞は通過する頃には解消されていってスムースに進む。五反田あたりでトンネル内で旧車がエンスト。直後だったらしく避けて通ったけど、きっとその後は渋滞してたはず。

8時を回り、ずっと同じ体勢でいて体が固まりきった頃、帰宅。早かった!翌日学校のお嬢に頑張って夕飯食べて寝るんだ、じゃあね、と言って別れた。

帰宅後、うわ、閃輝暗点始まった、いやな予感・・と思って急いでボンカレーを食べ、うわ、閃輝暗点2巡目きた、これはやばいやつ・・と思って急いで寝支度をし布団をかぶっていたら、キターーー、ものすごい悪寒と右目奥からの頭痛(頭痛自体はそう酷くはない)、そして一番嫌な吐き気。胃がゴボッゴボッと言う。吐く力はないけどつばで溺れそう。1、2時間耐えに耐えて寝た。偏頭痛発作、何回やっても慣れない。

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道の駅で買ったマコモダケうまい(食べかけ写真)。

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ルバーブをジャムにしたらうまい。

お土産のぶどう:オリエンタルスター、甲斐路、甲州

甲州は追熟したら甘くなっておいしくなった。

銀タコチャタララ、4名ともCが面倒見てくれた。ありがとう。

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2023年10月13日 (金)

初秋の山梨へ 甲府一泊旅1/2

10/9〜10 湯村温泉郷にある古いビジネスホテル、湯村ホテルにステイ

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お嬢の秋休みを利用して月火で一泊旅に出ることにした。今年私は県外に出るといっても通院と渋谷のライブに行ったくらいで、県内でおとなしくしていたのでこれが2023年唯一のお泊まりでの遠出。貴重だ。

行き先候補は山梨、栃木、長野で、メンバーは6名。和洋室で温泉あって、私でも大丈夫そうなところとなるとめちゃくちゃ選択肢は限られる。条件検索で出てきた湯村ホテル、ちょうどいいかも、と予約した。なぜか子供を含めて検索すると空室なしになるので、布団いらない坊の分も大人として予約した。ホテルのホームページには高橋英樹・真麻親子が微笑む写真があったけど、ごめん、予約した後に言われて気づいた。彼らの広告宣伝費、いくらだろ。このホテルは昨年民事再生適用になりBBH傘下に入ったらしく、このグループのホテルの顔が高橋親子らしい。

出発の朝。空は雨模様。8時半発の予定は9時になった。

9時1分、荷物も積み込み、人間も乗り込み、よし行くぞ!となった瞬間、坊がくしゃみをして鼻水だらー。1分後、母が「あ、パンツ、ビデ洗浄(略)」と叫んで取りかえに家に入る。名誉のために言っておくけど、母はまだ尿漏れや便失禁とは無縁です。9時8分、出発。と思ったら、セブンイレブンに寄りたいという声があがる。9時20分、ようやくホントに出発。

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1時間後、幡ヶ谷あたりを走る。すこぶる順調。

石川パーキングエリアでひと休憩。雨がしとしと降っていてフロントガラスにきれいな水玉を作っている。

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中央道は相模湖のところで反対車線で事故が発生していて長い長い渋滞が続いている。それをわき目に見ながら、談合坂を過ぎ、あまり通りたくはないけど通らざるを得ない笹子トンネルを通過。山間の集落を見ると、ここに今どれくらいの人が住んでいるんだろうと思う。

車は順調に進み、高速を降りて出発から2時間半ほどで甲府市内に入った。最初の目的地設定は宝石が展示してあるクリスタル・ミュージアム。12時ちょい前に到着。

寝ていたお嬢に、車降りていいよーと言うけど、降りない。こういう時の初動の遅さとそこはかとない不機嫌さ、私に通じるところがある。だから面倒くさいなあと思うと同時にその気持ち分かるわーとも思う。ようやく降りるとなったら、今度はポシェットがないと騒ぎ出す。ハンカチくらいしか入ってなくても、外に出る時には必ず身につけていたい、女子の強固なこだわりを発揮。

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私は車で待っていた。お嬢は宝石ミュージアムに入ったら入ったで長居する。お土産を選ぶとなったら長い長い。向かいの中華屋さんが開いていればお昼にちょうど良さそうなのにと眺めていたけど、どうやら定休日。お嬢が私のために館内で展示されている水晶を撮影してくれた。サンキュー。

みんなが戻って来て、さあランチどうする?となり、雨なのもあって、街歩きして探すには厳しいので、思い切って南アルプス市の道の駅に向かうことにした。ナビでは所要17分。アルプス通りという晴れていたら絶景なんだろうと思う通りを雨の中行く。山どこですか。

道の駅に到着。農協の販売所が隣にある。

道の駅、トイレしかない。あれ?お弁当類はないの?農協に移動して中に入るもここも棚にあるのは未加工の野菜中心で、昼食にするには適当でない。

車に戻って逡巡した後、甲府駅方面へ。後ろからお嬢が「サイゼリヤ行く!お腹すいた」とやかましい。サイゼリヤ、君はつい数日前にも2週続けて行ったでしょう。却下。私は20年以上前に行ったっきりだけどな。

駅近くにシャトレーゼテラスがある。テラス?何?と調べると軽食も提供しているカフェらしい。山梨といえばシャトレーゼ。ここにしよう。

食事としてのメニューはカレーとピザとほうとうのみ。カレーとピザを頼む。カレーは塩気の効いた、万人受けするであろうジャパニーズカレー。お嬢はカレーを1杯半、ピザ1切れ、そしてチョコレートケーキへいく。知ってか知らずかの低糖質ケーキ。私は好みではないけど、あえてモンブランをオーダー。ちょい前にチューリッヒの友人と栗の話をしていて、"I actually prefer vermicelles, do you know them?"と言っていて、あ、あちらではパスタにちなんでモンブランをvermicellesって言うんだって知って頭の片隅にあったから。

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モンブラン/vermicelles、いける。

お腹を満たして甲府駅方面に回ってからホテルに向かう。甲府は県庁所在地特有のどこか寂れた感が否めない。4時、チェックイン。フロント近くに牙をつけられたハロウィン仕様の高橋英樹・真麻親子が笑顔でお出迎え。やたら閉まるのが速く、センサーある?って勘ぐりたくなるエレベータドアに何度も挟まれつつ、ようやく抜け出てお部屋到着。お部屋は和室+2ベッドの洋室で部屋入口からベッド脇に車いすでそのまま行けて、ラッキーなつくり。とりあえずベッドにごろん。みんなは温泉へ。じいじが「いいお湯だった」と満足気に帰ってきた。

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夕飯は2手に分かれ、お子含む3名はホテルの食堂へ、私含む3名はお部屋で予め予約を入れていた仕出し弁当をいただく。温かいおつゆの蕎麦が美味しい。でも蕎麦+米で炭水化物まつりで到底食べきれず、だいぶ残してしまったのは無念。

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さて、ホテルには大浴場以外に貸切露天風呂もあって空いていればいつでも入れる。私は行くつもりはなかったけど、ここは頑張るべきところじゃない?ということで、行ってきた。渡り廊下の先の3段の階段はおんぶで。脱衣場で服を脱ぎ、おんぶでいざ入水。寝そべって浮いた。坊が裸になって自分は一切お湯に入らず、手桶で何度も何度も、それはそれは真剣な面持ちでお湯を汲んでかけてくれる。十二分にあったまった。

あとは寝るだけ。おやすみなさい。

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