2015年1月30日 (金)

絵本を読みたいお年ごろ

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おととしブリュッセルで仕入れてきた中古の絵本が棚で眠っていた。

いつか読もうと思ってそのまんまっていうのはよくあることだけど、幸運にも最近スイスから島に半年ほど来ている方と知り合い、1週間ほどlanguage exchangeをする機会に恵まれてこれを読むことができた。多言語国家にいるだけあって、ネイティブではないというフランス語もばっちり分かる人。なんとも濃い時間を過ごせました。初めて人前でフランス語を口から出してみたけど、似ても似つかない音になる。までも、しゃべることより読めることを目指しているので気にしない。何より、素敵な人とたくさん話せて楽しかった。

*Asterix

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2014年12月31日 (水)

私が2014年に見た映画15本

色々見た中で、コレはと思った15本。

Elle s'appelait Sarah (2010)
 ー特に前半引きこまれました。
Les Amants du Pont-Neuf(1991)
 ー痛々しいゆえ瑞々しい。
Snowpiercer(2013)
 ー寓話的SF。コミカルでシリアスで近未来的でスピーディー。イチオシ。
Two Raging Grannies(2013)
 ーおばあちゃんをもっと怒らせよう。
The Sessions (2012)
 ー優しい気持ちになれる。同一視も。『最強のふたり』より親身に感じる。
Dupa dealuri (2012)
 ー無為な善意の恐ろしさ。
jOBS (2013)
 ーアシュトンくん、うまい。
La Stratégie de la poussette(2012)
 ーかわいらしいコメディ。
The Help (2011)
 ー米南部、1960年代の公民権運動を背景に。もやもや感たっぷりだけどスッキリも。
L'âge de raison (2010)
 ーファンタジックで鮮やか。
Le Fils de l'autre(2012)
 ー『そして父になる』が霞んで見える。
This Is 40 (2012)
 ーたまにはバカバカしい軽いコメディを。しょうもない。
Les Saveurs du palais(2012)
 ーお腹がなる。
Comme un Chef(2012)
 ーお腹がなる。
TEST(2014)
 ー忍耐の後に訪れる衝撃。

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2013年4月 8日 (月)

『武士の家計簿』

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『武士の家計簿』、面白かった。

江戸時代末期から明治初期にかけて、加賀の御算用者、猪山家が事細かにつけていた家計簿のおかげでその当時の武士の暮らしぶりや経済事情がものすごく生々しく分かっちゃいます。こりゃすごい。この資料を神田の古書店で手にした歴史学者の磯田さん、大興奮だっただろな。

武士って身分費用が高くついてて借金が年収の倍あるのも普通、とか、石高は把握していても実際どこに農地があるか武士自身は知らないで済むようなシステム、とか、女性は嫁いでいても実家と縁が切れるわけでなくむしろお財布は旦那と別、だとか、子供の教育にめちゃめちゃ熱心、だとか、お小遣いが自由に使えたのはむしろ家来、だとか、いっぱい「へ~そうなんだ」があった。

本読んで、ついでに録画してあった映画も見たけど、断然本で読むほうがいい。映画は家族のいい話にしようとしてて、せっかくのリアルな江戸時代の数字が出てこなくてつまらない。

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2012年10月18日 (木)

核燃サイクル

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下北半島を走ってきてその距離感だけは一応つかんできたので、もうちょっとよくその半島に何が起きているのかを知ろうと思っていくつか本を借りてきて読んだ。

写真に挙げた中で内容的に詰まっていると思ったのは、

・高木 仁三郎『下北半島六ヶ所村核燃料サイクル施設批判』
 化学者が書いた本で技術的な視線から核燃料サイクル施設のムリ具合を指摘。

・寺光 忠男 『青森・六ケ所村―核燃施設と政争の現場』
 六ケ所村の簡単な歴史やいつ誰が何を言って六ケ所村に核燃料サイクル施設を誘致したかという記録。

の2点。

第一次産業を儲からないもんだと切り捨てたり、海や大気に汚染物質を流してOKっていう発想だったり、机上の計算だけ立派に見せかけて実際は事故やエラーは頻発していても見て見ぬふりだったり、20年以上前に書かれている内容がそのまま今の現状にも当てはまっているのね。

去年の震災時も含めて今までここの施設に貯めに貯めた放射性物質が一応まだ拡散してないのはある意味奇跡なんじゃと思える。これでもうすぐだって言われる本格稼働なんかして、今までの比じゃない量そしてレベルの汚染物質を作り始めたら・・・怖すぎる。

ただこれって核の平和利用の一環っていっても結局は核を兵器として使用することと表裏一体なわけで、この分野に口出しすると痛い目に合うんだろうな。

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2012年6月27日 (水)

スリランカカレーのレシピ本

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うちで作るカレーはハハの創作もの、つまり一期一会な味のものがほとんどなのだけど、ベースとなってるもののひとつがスリランカカレー。これはスリランカに行った時に、ホームステイしたうちの人に教えてもらったレシピで、間違い無く美味しいカレーだ。

もっといろんなスリランカ料理を食べたいと思っても、インドカレーやタイカレーのレシピ本は世に数あれど、スリランカカレーのみを扱ったものって、まず見たことがない。

そんな中、今月こんな本が出た。

『家庭で作れるスリランカのカレーとスパイス料理』
香取薫著

速攻でアマゾンをポチりました。

モルディブで鰹節仕入れてこなきゃ!

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2012年2月 2日 (木)

マネーは踊らない

以下つれづれに書きなぐり。


「手っ取り早く中くらいのお金持ちになる方法ってない?」

その日私が読んでいた本は、The moneyless man(『ぼくはお金を使わずに生きることにした』)だった。アイルランド出身の私と同世代のあんちゃんがブリストル近郊で一年間全くお金を使わずに暮らすという実験を綴ったもの。

「生憎だけど今日読んでたのはそんなんだから、手っ取り早くだとか中くらいの金持ちだとか自体が成立しないんだわ。」

「ヒマなんだから、メイクマネーのハウツー本を片っ端から読みまくって、その共通点とかポイントをまとめて教えてよ。うまくいけば、それで本出せたり、講演でがっぽり稼げるかもよ。」

「うん、ヒマ。あばら骨をきれいな立体に作り直してくれたらメイクマネーの方法論考えてあげる。」

「そんな金ない。かわりに死んだら標本にして母校に寄贈してあげるからさ。きゃっ、学校の怪談の主役ねっ。」

以降のメール省略。(このブログをメール相手が見てないという前提でパブリックにしちゃったけど、いいにする。)


経済がうまく回らない、年金が崩壊する、そんなニュースを目にすると、そもそもお金というそれ自体は何も価値がないものを信用している経済が欠陥があるからじゃないかと思う。貨幣そのものは合理的な存在だけど、そこに未来からの時間を組み込んだ時点でいつしか崩壊してしまうのだと思う。お金といっても貨幣よりもどんどん複雑なものになり、今や電子マネーというそれこそ質量一切ない数字が信用されるものとなってるんだから、こりゃすごい。そんなマネーを使って、化石燃料を大量に使うことが前提で、地域ごとに産出し消費できる分量を無視して、地球全体でものを動かし、エネルギーを浪費していくことがいつまでも持続できるとは思えない。

自分の手でエネルギーも産まず、食物も育てず、調理もせず、貨幣で交換したご馳走をたらふく食べた上でカロリーの取り過ぎだわ、太っちゃうって言う人は、ボイルくんの採集生活を一年やってみればいいはず。

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ダイアナ・ガバルドンのアウトランダーシリーズ、16巻まで読み終えた。何年も前に原作を読んだものの、しょっちゅうベッドシーンが出てきて飽きてDragonfly in amberでとまっていた。去年N子さんが日本語版を持っていると知って、もう一回読んでみるかとおねだりして貸していただき、単なるロマンス小説じゃなくてもっと濃厚な時代小説と気づいてゆっくり読み進めていった。ジャコバイト、パリ生活、アメリカへの移民、独立戦争へ。200年以上前の医療事情、経済、自然、文化も余すとこなく出てくる。このシリーズ、まだ続いているからおいおい読んで行こう。

アメリカを舞台に、といえばこんなのも読んだ。『メインの森をめざして』。アパラチアン・トレイルをスルーハイクした記録。

200年以上前の生活には戻りたくないけど、今のマネー資本主義に踊らされている時代も、なんだかね。

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2011年7月 6日 (水)

コザ

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今週末、結婚式に参加するため本島に行く予定。

コザに一泊しようかとも思っているので事前学習っていうわけではないけど、この二冊、軽いエッセイものとコザ暴動の公文書のまとめたのを読んでおいた。

アメリカ世自体は終わっているけど、基地はそのまま残ってるその地で、さて何を見てくるでしょう。

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2011年4月13日 (水)

fairness

2月から此の方読んだりググったりしていた事件や本のメモ。

GroTepcool

東電OL殺人事件を基にした桐野夏生の小説と佐野真一のノンフィクション。

へえ、と思ったとこ。

渋谷の円山町のホテル街が、岐阜の御母衣ダム建設によって沈んだ村の人が、ダムを建設した東電の補償金によってスタート。W辺さんはここ界隈で立ちんぼしていて神泉駅のすぐ前のアパートで殺害される。グーグルのストリートビュー見れば今も現場のアパートやシゴトしていた駐車場が見える。

W辺さんの東電入社時、同期は総勢201人うち四大卒女子が9人、そして彼女以外は寿退社をして管理職についたのは彼女のみ。今生きていれば50代。その年代で東電で上級職にいる女性は・・いなそう。

ルポはW辺さんの近しい人の話がほとんどなくて、キャラクターが見えにくい。ただ、ファザコンなのは確からしい。拒食症もひどかったんだろう。コンビニおでんの買い方はなかなかに刹那的。W辺さんの父親も東電の社員で、戦後日本の電力需要が高まる中、首都にどうやって大量の電力を送るかに携わっていたらしい。

ルポでは逮捕されたネパール人Gさんの冤罪の可能性を追求している。外国人というだけである種見せしめにされたというなら恐ろしい。求刑のときの裁判官が居眠りこくシーンが本当ならなんともはや・・。

(ルポなんだけど、1チャプターごとに佐野さんが挟む大げさな表現がちょっとうるさい。)

Pluto

『マンハッタン計画―プルトニウム人体実験』
Albuquerque Tribune紙の調査で明らかになった人体実験。プルトニウムを注射で人の体に勝手に入れてどう代謝され影響していくのかという実験を、被験者が死んでから墓場を掘り返してまで長期にわたってやっていたらしい。科学者と医者が一緒になって行ったのだけど、その科学者たちは原子力の研究の第一人者たち。

本はこれに広瀬隆さんの解説もある。

「プルトニウムを摂取しても直ちに影響はない。」っていう文面見ると、ああもう、今盛んに流れてるせりふと一緒やんと歯噛みしたくなる。

日本に原爆(長崎はプルトニウム爆弾か)を落としたのも日本なら欧州と違って同胞を巻き込む率は低い。ちょうどいい実験場だという扱い。爆発落としてすぐに被爆の影響を評価するため、現地調査入ってる。

核分裂の発見、レントゲン発見、臨界実験の成功、メキシコ州での原爆実験、日本への投下、と年表を本の発行の94年までたどってくとため息でる。

核の平和利用って・・。IAEAも設立経緯見るとごまかし用に見えてくる。

年表の最後は94年のもんじゅ臨界達成で終わっている。プルサーマルの危険性も文中にたっぷり。


反核だった日本に原発入れるために動いた読売の人たち、政治家、熱狂しちゃった庶民。今の事故も歴史とあわせてみると違って見えてくる。米の某財団の人たちには逆らえません。


Tochigi

栃木リンチ殺人事件。

企業の面子と警察の怠慢と天下り。こわい。

この作者、死んじゃったよね・・・。

Tsuma

たまには普通の小説も読もう。

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2011年3月 2日 (水)

Candy Candy

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Candy♡Candy。

むかーしむかしアニメで見てたような記憶はあるんだけど、「そばかす、なんて、気にしないわ」のフレーズしか覚えていない。たまたま全巻揃ったマンガが流れてきたので、どんなんだっけと読んでみた。

あら、孤児だったんだ。あら、看護師になるんだ。あら、そもそもストーリーあったんだ、と今さらだけど知った。

しかし、「憧れ=横文字、西欧のもの、上流階級」っていう背景が昭和の時代を感じる。キャンディちゃん、もてもてすぎてすごいです。

そういえば、むかしむかし、このアニメってなんかイラっとして好きじゃなかったんだ・・。

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2010年12月28日 (火)

『悪人』

Aku

誰が本当に悪人なのか、が命題。答えは読んだ人に任せられている。最終章になったらいきなりみんな良い方向へと再生しようとしてちょいついていけなかったけど、どんな人でもevilな部分があるというのをよく浮かび上がらせている。

“光代”さんの生活ぶりが侘しすぎるが、なんか私のなんてそれにも及ばない侘しさなんすけど・・・。年末年始を挟む物語なだけに、今この時期に読むと侘しさが身にしみますがな。

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